「ぼくゼロ」学校無償プロジェクト事例のご紹介
学校無償プロジェクト事例のご紹介
【大阪の高校生の感想を紹介します】
大阪府立渋谷高等学校
学校無償プロジェクトをご活用いただき、
3年生の生徒さんにドキュメンタリー映画、
『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき〜空と木の実の9年間〜』の
ダイジェスト版「小さな木の実版(40分)」をご視聴いただきました。
3年生3クラスを対象に「現代社会クローズアップ」という、現代社会を取り巻く問題にじっくり向き合うという趣旨の授業での視聴でした。
感想をお寄せいただき、掲載の許可を頂戴しましたので、
ほんの一部になりますが、ご紹介いたします。
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社会科教諭 小田先生の感想
初めて本編を見たときは、自分自身の今までやこれからと重ねたくなる部分が多く途中から涙が止まらなくなりました。
私は女性として生まれ、男性と結婚し、数年前に出産をしています。
ここまで「女性」として生きてきましたが、「女性らしく」という社会の圧にはいつもうんざりしていました。
妊娠を機に、より自分が女性だということを意識せざるを得ない場面に
遭遇することが多くなりました。
しかし、今更(出産までしているのに)「実は今の性別にしっくりはきていない」と言うと、社会不適合者?のようなレッテルを貼られそう、という形にならない不安がずっとあったことに映画を通して気づけました。
自分の苦しみにフタをせずに生きる姿勢に、心が震えました。
「自分程度の苦しさなんて、だれにもわかってもらえない、共感してもらえない」
という気持ちは今でもありますが、同時に「誰かにはわかってもらえるのかも」
という希望のような感覚も持つことができました。
今回の上映も、観た生徒が、登場するだれかと自分を重ね合わせて
日頃抱える苦しみが少しでも和らいだらいいな、という思いでお願いしたものです。
ちょうど上映の数日前に奨学金申し込み手続きの一環で性別選択欄(男性・女性・その他)に丸を付けるという場面がありました。
そこで「その他(を選ぶ)とか、おかまやんけ」という発言を耳にしました。
この悪気のなさが、今までこの生徒が生きてきた世界で培われたものだと考えると、無邪気さゆえの残酷さが再生産される現場を見てしまった気がしました。
検索すれば無限に動画に出会える昨今だからこそ、この作品に今触れてほしいという気持ちがとても強くありました。
このタイミングで生徒とこの動画を見て、感想をシェアするチャンスをいただけたこととてもラッキーだと感じています。
ありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
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以下生徒さんからのご感想です。
いただいたまま、編集なしで掲載いたします。
一部、映画の内容のネタバレも含みますのでご了承ください。
*自分は性同一性障害では無いからピンとくるものはなかったのですが、自分じゃなくても理解というものが大事だなと感じました。自分じゃないからと言って、他人事のようにしてるとか、性別がないからとはいえ人間は人間なのでちょっとしたからかいだったりするものでも自分だったら気にしてしまうだろうなと思った。ビデオでみた方は辛いことも沢山あっただろうけど友達、親に理解があるという点ではとても恵まれていたんじゃないかと思いました。やはり、歳を撮っている方の方がそういう性同一性障害に対しての、全員ではないと思いますが理解が無さすぎると思いました。私も聞いてて知らないことが沢山あったので調べるなどのことが必要だなと感じました。
*自分らしい生き方を求めて生きていてしかも、そも周りの人も自分のことを認めてくれていてすごく暖かい人たちだなと思いました。こういう人たちもいるということを頭に入れながら俺これから生きて行きたいです。
*私も性別は女か男とずっと思っていたのでこの映画を見て「どちらでもない」ということもあるとんだなと思いました。お母さんが理解ある人で本当に良かったなと感じました。自分らしくいることってすごい大切だと思うし、私はすごく人目を気にしてしまう性格なので自分の考えとかたまに偽っちゃうこととかもあるので自分らしくいられるのって本当にすごいなと思います。今まで気にしてなかったけど確かに考えてみれば、性別書く欄とか男子トイレ女子トイレとか性別をハッキリさせることが世の中には多くて性同一性障害の方々にはまだまだ生きにくい世の中だなと思いました。
*男とか女とか性別はあるけれど、無理やり縛られる必要はないとこの映画を見て思いました。身体は女だけど心は男とかあるのは知っていたけれど、男でも女でもないってのがあるのは初めてこの映画を見て知りました。自分の知らないことを知れて良かったと思います。
*性別も人それぞれの個性だと思うしこの方はありのままの自分で生きていてそれが1番本当に正解だと思うしすごく良いと思いました。学校でカミングアウトをするのもすごく勇気がいることだしそんな簡単なことでは無いと思うので本当にすごいと思ったしこの方の生き方がとても素敵だと思いました。私も様々なことにおいて自分らしく自分の考え方を尊重して前向きに進んでいきたいなとこの映画を鑑賞し思いました。
*性別の問題、それを体験している人にしか分からない悩みや苦労が沢山あると思う。性別の問題に直面していない側の人間はその人達の気持ちを理解し気遣うことも大切だと思うしみんなと何も変わらない感じで話したりするのも大切だと思う。また、性別が不一致のためにたくさんの手術に耐えているのも本当にすごいなと感じたしこの映画を倒して世間からの目を気にせず自分らしく生きる大切さを教えてもらった。
*今、性別に男と女しかないこの世界で生きていくことが辛いと思ってる人がいるという事は忘れてはいけないし、変えていかなければいけない事だと思いました。性同一性障害と病気扱いされている事自体もおかしいことなのかもしれないと感じました。
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実は、この十倍ほどのご感想が届いています。
とても真剣に映画を観てくれて、自分ごととして、
これからどうしたらいいのか?を、
素直な言葉で綴ってくれていました。
いただいた感想を読ませていただき、
スタッフ一同、本当に嬉しく励みになりました。
Musubi Productionsでは、この作品を通して、
中学生、高校生が偏見や差別を持たない、
健全な心に育っていくお手伝いができるのではないか?
そのように考え、生徒さん向けに、
学校無償プロジェクトをご提供しております。
生徒のみなさんを対象とした上映会に
ダイジェスト「小さな木の実版(40分)」を
無償レンタルしております。
多くの中学、高校に届けられますよう、
ぜひ、みなさまも教育関係の方々へ、
お声かけくださいますよう、
よろしくお願いいたします。
自主上映会&学校無償プロジェクト
https://konomi.work/favor/
(Musubi Productions 広報)
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